2011年11月25日(金)
秋季大学2011レポート2 [研修報告]
次に小野のレポートです。
私は去年から秋季大学に参加させていただいておりますが、
去年は特別公演があの野村監督だったのに対し、今年は毎日新聞社主筆の方ということで、
若干期待感が低め・・・というのが正直なところでした。
しかし蓋を開けてみると例年通りほぼ満席で、活気のある会合となりました。
午前中は税理士の坂本さんによる基調講演。
坂本さんはこの不況下、日々企業と関わり合い、企業の健康状態を知る税理士だからこそ
出来ることがあるとの信念のもと、
金融庁が提示する金融スキームの中に税理士の役割を盛り込むよう
積極的な働きかけをされているとのことでした。
金融庁の指針に盛り込まれるか盛り込まれないかなど、どうでもいい話なのですが、
しかし企業の健康状態を真っ先に知り得る税理士だからこそ
企業の再生に重要な役割を果たすことが出来るというのは
確かなことだと思います。
私自身もそういった企業の手助けが出来るのがやりがいと思い入所したのですが、
今はまだ自身の知識不足、経験不足、また関与先の信頼を得ることが出来ていないことで、
お力になれていないことを歯がゆく感じている次第です。
今後皆様のお力になれるよう、少しでも早く力を付けられるよう、
精進していきたいと心を新たにしました。
午後はサンデーモーニングにも出演されている毎日新聞社主筆の岸井さんという方の講演でした。
内容の方は政治、経済、社会、様々な分野に渡り種々雑多な内容でしたが、
新聞社主筆の方ということで政治や経済のオフレコの裏話が聞けるかと期待していたものの、
そういった内容は一切なく、ちょっと拍子抜けでした。
ただ、そんななか印象に残っているのは今話題のTPPについて、
私などはどちらかというとアメリカから「参加しないと貿易上不利になるぞ」と脅されて
半ば強制的に参加させられるような印象でいましたが、
そもそもの経緯としては中国の脅威に対抗するために
東南アジア諸国が連携して始めたのがTPPの始まりであり、
今頃になって日本が参加するだのしないだのと言い始めたことで
逆に混乱を招いているということでした。
実際、講演を聞いた後のニュースでも日本のTPP参加を求めているかと思っていたアメリカでは
自動車業界団体などから日本のTPP参加に反対する声が上がり、
TPP参加に積極的だった韓国でも国内で強い反対運動が巻き起こっており、
TPPに参加しなければ国際社会の信任を得られないだとか、
韓国に追い抜かれるだとか、まことしやかに喧伝される話が、
いかに眉唾なものかという思いがますます強くなった次第です。
政治、経済はある瞬間だけを捉えて是々非々を語るのではなく、
歴史的な経緯も重要なんだということを改めて感じました。
(歴史的な経緯を重視しすぎるために改革が進まないという現実も大いにありますが)
今年は特別公演が固い内容ということもあってか皆様にあまりご参加いただけませんでしたが、
無料でご参加いただけますので、来年は是非とも皆様ご参加ください。
Posted by 上島会計 at 19時17分